台北橋頭魯肉飯:ちゃんと列に並びましょう、延三夜市の大人気の屋台飯
知る人ぞ知る延三夜市にある滷肉飯の名店です。
大稻埕の老舗あるあるですが、お店の名前がはっきりしませんのでもしかすると正式には違う名前の可能性があります(多分あっています)。
持ち帰りの人も結構いますが店内といいますか、路上でも食べることができます。
行列は車道側に伸びて大勢並んでいますが、私は初めて伺った際もしかすると並ぶ列を間違えて順番を抜かして注文してしまった…気がしますが果たして。
夫婦二人で切り盛りしていていつも忙しそう。
滷肉飯のお店と思っていましたが、こうして写真を見返すと滷肉飯以外にも気になるメニューがありますね。
注文票などはなく順番が回ってきたら口頭注文、食べたい料理の名前を呪文のように羅列します。
会計は後払い(若しくは料理と交換)ですが自己申告で結構適当なので大丈夫か心配になります…。
注文後に席に着きますが、どこの国でもマナーがイマイチな人はいるもので、あの手この手で先に席を取ろうとします。
カバンや携帯電話、果ては財布で場所を取っている場合もあります。
元々は泥棒が多かったという話もありますが、今は治安も良いですし、監視カメラもあちこちにあるので大丈夫なようですが…。
始めて訪れた際は通りすがりにふらっと立ち寄ったのでメニューもよくわからないまま注文しました(後で有名なお店と知りました)。
よくわからない場合は滷肉飯, 滷蛋, 白菜滷を頼めばそうそう外れません、ベストチョイス。
再訪時は(場所取り問題の影響で)暗い席に座ったので写真がうまく撮れませんでした、残念。
滷肉飯は脂身が多めの見た目なのですが、甘味があり食べた感じではそれほど油っこく感じません。
滷汁もいい感じにかけられていますので、サラサラとお茶漬けの様にかきこめる滷肉飯です。
むしろレンゲで人掬いずつ食べるよりも箸でサラサラと食べるのがオススメ。
滷肉飯は飲み物。
少し味が濃いように感じましたが普段通りなのかしら?
ここの白菜滷は汁っ気がたっぷりでスープの代わりにもなります。
白菜はトロトロに煮込まれていて出汁の旨味が染みて外れることはありません。
白菜の歯応えが残っているお店があったり、出汁にエビの旨味が効いているお店もあったりとそれぞれ個性的です。
たまに豬皮と呼ばれる豚の皮が入っていることがありますが、そこは若干好みに寄るかも…。
ちなみに白菜滷と呼ぶお店と滷白菜と呼ぶお店がありますが同じものです。
台湾人に聞いてもどちらが正しいのかは不明だそう。
四神湯は第一印象として生姜が感じられ、コク深く豊かな味わいです。
一般的には小腸や横隔膜と薏仁というのが定番の具なのかと思っていましたが、百合根でしょうか、少し変わったものが入っています。
調べてみたところ本来は芡實、蓮子、淮山、茯苓を使うとのことです、四神湯なので4つの材料、なるほどですね。
つまりは私が百合根?と思ったものは蓮子のようです。
他のお店で入っているのは見たことがない気がしますが…というのもその通りで、現在の台湾では本来の形で作られることは少ないようです。
ただし大稻埕の迪化街などにある漢方食材屋さんには今でも4種の材料が四神湯の材料セットとして売られているようです。
軽く(日本語で)調べてみると小腸や横隔膜のような臓物ではなくスペアリブでもOK、チキンでもOK、美味しければなんでもOKのようになっていました。
外で食べられず、自分で作るのみだと…出来上がったものが本来の味なのかどうなのか判断できませんね。
そして台湾で四神湯があれば、そこには刈包があります。
こういう定番の組み合わせも知っていると面白いものですね。
刈包は割包とも書きます。
刈包が台湾語で割包が國語(台灣華語)なのかと思っていますが…。
日本では台湾式ハンバーガーなどともいわれているようですが、確かに手軽に安く美味しく食べられるのでもっとポピュラーになってもいいと思いますね。
基本は包子でトロトロに甘じょっぱく煮込んだ焢肉を挟んだもので、そこにピーナツや酸菜、パクチーを入れて味を調えます。
ピーナツの甘みや酸菜のポリポリとした食感がよいアクセントになり、柔らかいだけのハンバーガーとはまた一味も二味も違った美味しさです。
トロトロに煮込まれた焢肉は「え?肉なんて入っていたっけ?」と思うほど柔らかく、食感だけでなく味も渾然一体に溶け込み、その存在を忘れさせるほど、つまり空気のような仕上がりになっています。
基本は脂身なので食べ終わる頃には「少し脂っこいかな?」と思うのですが、そこで四神湯の出番です。
すかさず四神湯の生姜でさっぱりと洗い流せば無限コンボ、なるほど。
お店の場所は以下になります。