丸林魯肉飯:あれこれ頼み過ぎに注意、店内はじっくり見たい隠れゴージャス
捷運の圓山站を出た後に花博公園をぐるっと回った所に丸林魯肉飯はあります。
外装、内装、調度品から一見少し高そうなお店に見えますが、普通の食堂と自助餐(ビュッフェ)が合わさったようなスタイルです。
旅行ガイドブックなどに常連で掲載されているようで、日本語が彼方此方に書かれている店内を見る限り、日本人観光客をターゲットにしているようです。
一階だけでなく他の階にも座席があるので、もしかすると団体客にも対応しているのかもしれませんね。
先にメニューだけ見ているとご飯ものとスープ、飲み物しか書かれていないので不思議な感じがしますが、おかずは全てカウンターで料理を見ながら選びます。
食べたいもの言うとお店の人が一人分を取ってくれますので街中によくある普通の自助餐とは違いますね(そもそも自助餐とは呼ばないと思います)。
トレイを取ってカウンター台に置いて、食べたいものをアレコレ注文しましょう。
席に着いてから他にご飯ものとスープを注文するので、片っ端から食べたいものを選んでいると頼みすぎてしまいます、要注意ですね。
私も美味しそうな料理を見ている内についつい頼み過ぎてしまいました、そもそもは魯肉飯を食べに来たのですが…。
主菜以外はお任せのお弁当もあるので、これを選んだ方が頼み過ぎを防止できますね。
魯肉飯はよくある皮の部分をトロトロに煮込んだものではなく、一般的には肉燥飯と呼ばれる赤身部分を使ったソボロご飯です。
タレの味もちょうどよい。
イカはプリプリした食感で、醤油ベースの味付けなので日本人に受けるでしょう。
九層塔(台湾バジル)も効いています。
大蒜はホクホク柔らかく味が染みていて、イカの食感と対比していい仕事をしています。
日本語では基本的にイカは一種類しかありませんので区別が難しいですが、 台湾ではイカの種類によって魷魚と花枝、その他数種類のイカを明確に区別しているようです。
どう違うのかまとめたWebサイトがたくさんありますので、台湾人にとってもややこしいのかもしれません。
参考: https://food.ltn.com.tw/article/299
イカとタコを基本的に区別しない国もありますので、まさに言葉は文化の表象ですね。
スープは清蛤仔湯です。
これまた日本人に受ける味付けで、生姜が効いていて口の中をスッキリさせます。
日本語表記は「はまぐりスープ」となっていますが、中国語表記の「清蛤仔湯」の「蛤仔」は一般的に浅利のことを指します。
貝もかなり小粒なので、やはり実は浅利なのではないか…と疑っています。
イカはかなり細かく区別しますが、貝は日本語に比べると結構適当なようです。
茹で野菜はキャベツの他に人参と小海老が入っていて薄味。
いろいろ食べていると若干濃いめの味付けが多いので、口直しになります。
日本ではあまり見かけませんが台湾でよく見かける料理、トマトと玉子のケチャップ炒め。
味付けは単純なものですが、トマトと玉子がこんなに合うんだなぁと感心します。
玉ねぎと人参、ネギが少し入っていましたが、元々の具材だったのか、他のトレーと交じってしまったのか…。
豚の角煮は串に刺さっています。
肉は煮込まれ過ぎて旨味が抜け、少し固めでボソボソとした食感になっていますが、その分脂身の部分がトロトロに煮込まれています。
この脂身が口の中にねっとりと広がり、肉を食べている充足感、満足感があります。
…食べ過ぎました。
店内のエレベーターや階段周辺、また入口周辺には立派な彫刻がいくつも飾られています。
何か風水的な意味があるのかと思いますが、台湾では街中にある小さな廟だけでなく、こうした飲食店や一般的な建物でも大きな彫刻が置かれていことは珍しくありません。
何れ台湾の木彫文化を紹介したいと思っていますが、こうした彫刻を日常に取り入れている環境が台湾の芸術を育んでいるんですね。
羨ましい限りです。
お店の場所は以下になります。