三味食堂:本場台湾の味を求めて韓国人が押し寄せる大人気の…日本料理屋さん

交通が不便なことは何度も書いた通りですが、たまにご飯を食べに訪れる艋舺清水巖の美食エリア。
そこに三味食堂はあり、いつもお店の前がお客さんでごった返しています。
食堂という名前の通り日本の食堂に近いスタイルでいろいろなメニューがありますが、基本的にはお寿司屋さんの認識です。

三味食堂

実はこの三味食堂は台湾人よりも日本人よりも韓国人に何故か大人気で、韓国にも삼미식당という名前で支店があります。
検索してみたところ同名のお店がたくさんヒットしますが、確実に支店なのは홍대の삼미식당でしょう。

신촌にもお店があったような気がしましたが調べてみると違うお店だったようです。
そんなこんなで韓国から台湾に旅行に来た際、本場の(台湾の日本食の)味を味わおうとここにやって来るようです、なかなか複雑。

夜も人がいっぱい

お店の前にメニューがあります。
お店に入ればメニューを渡されますのでそれを見ながらじっくり何を注文するか選べますが、お店の前にメニューがあればおよその価格帯がわかるので安心ですね。

メニュー一覧

いつも人が群がっているのでどのように順番を管理しているのか不思議に思っていましたが、お店の前の椅子の上に置いてある台帳に代表者の名前と人数、番号を書き、自分の番号が呼ばれたら店内に入る仕組みでした。
2階席もありますので回転は結構速く、1人2人の少人数であればすぐに順番が回ってきます。
店内にも数人の待ち席がありますので少し席を外していたなどで順番が前後しても問題ないようです。

番号が呼ばれたら名乗り出ます

食堂の隣はお土産物屋さんになっています。
同じ三味食堂の経営だと思いますが、たまにお土産物屋さんの中でご飯を食べている人もいます…どうなっているのかは不明。
待ち時間の間に覗いてみましょう。

隣はお土産物屋さん
飲み物を売ったり、アイスキャンディーを売ったり
三味食堂に関係ありそうなものから関係なさそうなものまで、お土産になりそうなものは何でも売ります
三味食堂に関係ありそうなものも…よく見ると関係なさそうだったり…
Tシャツはちょっと欲しいかも

写真を撮っていたらGoogleMapsに星を付けてくれたらこれをプレゼント…的な話を持ち掛けられました。
商魂たくましいですね、私も見習わなければならないのですが…。

そんなこんなでお土産物屋さんで雑談している間に私の番は過ぎ去り、遅れて入店。

ただの飾りのようですが、メニューがいろいろ

二階に案内されました。
二階は思ったよりも広く、座席もたくさんあります。

更に奥にもう一部屋あります

よくある注文票の類はなく、紙に自分で注文を書きます。
これは漢字が書けない人は結構大変かも…と思いましたが、メニューにアルファベットやハングルも描いてあるので何とかなりそうですね。
食べたいものを書いたらお店の人に渡せば注文完了。

メニューと紙とペンを渡されます

1人で伺ったので相席になりましたが、向かいに座っていたおじいさん2人、ずっと話し込んでいるのですが、お酒を飲まないのが日本との違いです。
日本で昼間から寿司屋にいるようなおじいさんであれば必ずお酒を飲んでいそうなものですが。

ちなみに食べきれない料理は持って帰ることができます、寿司などの生魚は知りませんが。

ピントが甘い写真もありますが気にせずメニューをざっと見ていきましょう。

冷物
飯類・焼物
炸物・炒類
吸物・酒水

マグロがなくサーモンがメインであることに気が付いたでしょうか。

日本では寿司といえばマグロが不動の王様、寿司の代表で、サーモンといえば薬漬けのイメージがあったり、川魚のため寄生虫のイメージがあったりと、美味しいものの少し食べれば満足で、あまり量を食べる対象ではないように思います。
ところが日本以外の国ではサーモンが寿司の王様、代表であることがよくあり、トロサーモンのような脂身や炙りサーモン、チーズを足したチーズサーモンなどそれぞれが大人気。
生魚を食べない人もいるため、炙りメニューが多いのも特徴です。
台湾や韓国も例にもれずマグロはあまり人気がないようで、サーモンを中心に寿司を食べます。
この違いはなかなか面白いと思います。

また鉄火巻きやネギトロ、マグロととろろ芋の軍艦巻きなどはありますが、サーモンの巻きずしはあまり見かけない気がしますね。
その辺りにも寿司に対する概念の違いが垣間見えて面白いと思います。

ちなみにみそ汁はセルフサービスで無料になっています。
お代わり自由。

かピカピに乾燥したネギ入れ放題、ワサビも盛り放題

鮭魚滷肉飯という鮭とイクラの丼も気になったのですが、初めてですしここはやはり王道の鮭魚握壽司を注文。
他にも生花枝握壽司も気になったのですが、如何せん量が多いと聞いていましたので1品のみ。
他にも手握壽司、生花枝+魚握壽司というメニューがあったので、これはひょっとすると鮭とイカの握りセットなのではないかという気もするのですが握り寿司が何の握りなのか不明なのでよくわかりませんでした。

鮭魚握壽司

上の写真で割りばしと比較すればわかりますが、ネタがものすごく大きく分厚いのがこのお店の特徴です。
箸を付けた写真は見ていてあまり気持ちのいいものではないと思うので普段は載せないようにしているのですが、ネタの紹介の為に少しだけ。

ちょっとめくってみました

甘口の醤油が塗ってあり、ワサビもはじめから塗ってあります。
ワサビと言ってもホースラディッシュ、または謎の化学物質です。
台湾でもワサビは取れるようなので高級なお店では本物のワサビを使っていると思いますが…。

さて、肝心の味の感想ですが…厚切りが美味しいとは限らない、というところでしょうか。
ネタが大きいので一口では食べられず、しかも筋が残っている場合もあるので食べ難いのもマイナスです。

厚切りにすると筋などを含めて食感が悪くなり、また切り込みを入れるなどの工夫をしないと表面にしか醤油がかからないため、単に生魚に齧りついているのと変わらなくなり、魚の生臭さが際立ちます。
マグロの柵を買ってきてそのまま醤油を付けて齧りついても美味しくないことをイメージすればわかりやすいのではないでしょうか。
やはり刺身や寿司ネタとしてある程度の厚さ薄さに切ることには意味があり、包丁と接する断面の食感や醤油との組み合わせなどなど、バランスというものが大事なのだと気づかされます。
刺身や寿司はやはり魚を切っただけではなく、極限まで絞り込んだ料理なのだと思いました。

お会計は帰りがけに1階で。

出入口の目の前が会計カウンター

お店の場所は以下になります。

グルメ

Posted by trilife