平溪線 瑞芳:昔は炭鉱の、今は観光の起点駅

18/12/2020

瑞芳站周辺

瑞芳站は厳密には平溪線の駅ではありませんが、交通の要所であり平溪方面に行く場合を含め主要な乗換駅として使われます。
「瑞芳」という名前はその昔ここら一体が炭鉱開発をしていた頃、その炭鉱で働く労働者にとって欠かせない生活用品を売っていた商店の名前から取られているそうです。

瑞芳站

駅の下の地下道をくぐり抜け南北に行き来することができます。
壁には往年の風景写真が貼られています。

地下道では写真展示をしています

北口から駅を出ると老街がありますが、観光客にとってはこれといって特に見るものはなさそうですが、九份などの観光地に案内してくれるタクシー乗り場がありますので南口のタクシー乗り場が混んでいる場合などに利用できます。

手書きの駅周辺地図
瑞芳老街

南口がメイン出口で駅舎のファサードも整い、駅前広場もあります。
こちら側から九份や金瓜石へ行くバスも出ていますので、観光客も大勢います。

瑞芳站
駅前広場

駅前の通りをまっすぐ少し歩くと屋台が並び、突き当りには美食街というフードコートセンターがあます。
美食街へ向かう途中の龍鳳腿や美食街入ってすぐの胡椒餅などが有名です。
他にも様々な料理がありますが、平溪方面でも食べ歩きをすることを考えて食べ過ぎないよう注意しましょう。
夜8時ごろまで空いていますので、帰りに寄ることもできます。

駅前通り、突き当りに見えるのが美食街
美食街の中、市場のようなフードコート

徒歩コース

瑞芳站は乗り換えなどの目的で利用する駅ですが、付近に特にこれといった観光スポットはありませんので、無理して降りる必要はないと思います。
もし電車の接続が悪く1時間近く待たなければならない場合は瑞芳站からバスを利用するか、少し遠いですが川沿い・線路沿いを歩いて隣の猴硐站へ行くこともできます。
徒歩の所要時間は1時間程度、川の景色を見たり山の風景を見たり、途中からは線路沿いの道になり、幾つものトンネルをくぐって散歩気分で歩けます。
ちなみに私は見たことがありませんが、瑞芳と猴硐を結ぶバス808は猫をデザイン要素として使った猫バスだそうです。

川沿いや線路沿いを歩いて小一時間で隣の猴硐站に着きます
散歩気分でぶらぶら
サイクリングロードになっています
自然散策

線路沿いの道は鉄道写真の撮影で人気があり、あちこちにカメラを抱えた人を見かけます。

カメラ小僧、小僧じゃないか
スマホカメラでは動く被写体は難しいかも

実はこのあたりは平溪線のオレンジの車体だけでなく、宜蘭方面へ向かう特急電車太魯閣號や普悠瑪號、快速電車の自強號、急行電車の莒光號、普通電車の區間車と區間快車に加え貨運列車も走りますので、撮影できる電車の種類がとても多く、人気があるのも納得の電車撮影スポットなのです。

區間車でしょうか
區間快車でしょうか
貨運列車

その他の瑞芳観光スポット

平溪線の話からずれますが、瑞芳站から九份、金瓜石、黃金瀑布周辺へはガイドブックなどでは当然のようにバスやタクシーで行くものと紹介されています。
実際バスやタクシーに乗ると山道をくねりながら上り降りしますので都市部から随分遠くまで来た印象があり、特に夜景を目当てに夜の帳が降りる頃に向かった場合は帰りの交通手段はあるのか、無事戻れるのかと若干の不安を覚えることもあるでしょう。
しかし実際はそれぞれの観光スポットは同じ市内、同じ区内にあり、徒歩でも1時間程度で行き来することができます(ただし瑞芳 – 九份間は途中まで交通量が多いものの歩道が整備されておらず、危険なので徒歩で行くことはあまりオススメしません)。

九份と金瓜石は距離的にも近く似たような歴史条件でありながらも、その様子は全く異なります。
台北市内に宿泊し日帰りで行く観光客が大部分ですが、どちらにも特徴的な民宿が多数あり、宿泊しながらこのあたり周辺をじっくり散策し炭鉱の歴史を見て回るのも興味深い発見がきっとあるかと思います。