黃龍莊:町の中華屋さんにある一風変わったスープ付きの小籠包、その味は!?

07/06/2021

捷運の中山紀念堂站から少し歩いた所に黃龍莊はあります。
街の中華料理屋という感じで、炒飯や小籠包、牛肉麵など人気メニューがいろいろそろっています。
二階席もありますのである程度の人数でも個人でも気軽に利用できます。

黃龍莊

何をきっかけにこのお店を知ったのかは忘れてしまいましたが、蘇式小湯包というスープ付きの小籠包がオススメと聞き訪ねてみました。
店内1階は普通の四角いテーブル席の他、回転テーブル席もあります。

回転テーブルのような丸いテーブルはスペースを取るので不便なイメージを持っていましたが、よくよく考えると大人数客でも個人客の相席でも自然に使えますので、意外に使い勝手がいいのかもしれませんね。

神頼み

小籠包を食べに来たはずなのですが、280元と思ったよりも高い値段に心の準備が追い付かず怯んでしまい、うっかり蝦仁蛋炒飯と青菜蛋花湯を頼んでしまいました…。

注文票

炒飯は見た目は美しいですが特別な感じはなく至って普通、可もなく不可もなくといった感じでしょうか。

蝦仁蛋炒飯

青菜蛋花湯は大中小とあるものの全体的に値段が若干高いと思いました、が、その分量も多いです。
そもそも1人分ではないのかも知れません。

青菜蛋花湯

台湾のお店では珍しくお茶がついて来ますので、無理にスープを頼む必要はありません。

珍しくお茶がついてきます

結局お会計は190元になり、値段を考えると小籠包にしておけばよかった…と後悔先に立たず。

ちょうど賄いの時間だったようで、お店の人は自分たちが食べる料理を次々とテーブルに運んでいました。
賄いは普通のメニューよりもおいしそうに見える不思議な魅力がありますね。

賄い、おいしそう

後日機会を改め小籠包を食べに再訪しました。

蘇軾小籠包、小ぶりの小籠包がたくさん、スープ付き

蘇式小湯包についてくるスープは鶏ガラベースでしょうか、鳥のうまみが入ったスープで、錦糸卵と葱が入っています。
味付けが割としっかりしていますので、小籠包と一緒に食べても負けていません。

小ぶりの小籠包は全部で18個あります。
レンゲに小籠包を乗せてスープを掬い、生姜を乗せて食べるスタイル。
小ぶりなので小籠包の中から肉汁があふれるという感じではありませんがジューシーな豚肉と味わい深い鶏スープのハーモニーが口の中に広がります。
折角なのでスープとの組み合わせを堪能したくなりますが、数が多い利点を活かし普通の生姜醤油で食べてみても良いでしょう。

全体の分量は若干少な目でしょうか、値段は結構しますがこれだけだとちょっと食べたりないくらいです。
ちなみに相席で座ったのですが、隣の人は炒飯の他に麺も食べていました…日本人かしら。
食べ過ぎ間違いなし。

小菜もいろいろありました

街中によくある中華料理屋さんですが、特に日本人観光客に人気なのかしらとメニューを見ながら思いました。
日本人観光客に親しまれるお店について少し考えてみましょう。

当然ですが日本人観光客は日本語メニューがあるお店や日本語が通じるお店を利用する傾向がありますね。
更に比較的綺麗で衛生的、店内でお酒を売っているのも目印でしょう。
よくあるチェーン店のように、中に入りやすいのも大きなアドバンテージになりますね。
物価の差がありますので値段も比較的高めのお店も多いですが、その分サービスなどもよく、安心感があるのは確かです。

また、今でこそガイドブックの重要性は薄れてきていますが、このブログを含め一度誰かが訪れたお店の情報を(日本語で)発信し、その情報を得た日本人が訪れるというサイクルがあります。
こうしたお店は台湾の味に慣れていない旅行者には安心感があり、日本人の口に合う美味しいお店が多いと思いますが、サイクルになっていますので、たくさんの台湾料理を食べ比べた結果導き出されたオススメの美味しいお店ではないというところには注意が必要です。

一方で穴場と称して路地裏の小汚いお店を紹介しているブログなども注意が必要です。
衛生的で綺麗なお店の方が好ましいのはどこの国の人でも同じですし、美味しいお店は現地の人も観光客もみんなどこかから情報を得て集まりますので賑わっていないお店は穴場ではなく単に普通の食堂の可能性が高いです。
もちろん本当に穴場で、現地の人にはそれほど人気がなくても、日本人の口には物凄く合う可能性もあります。

いろいろ考えると旅行時に何を食べるかは大きなテーマの一つですが、結構難しいですね。
日本にいるとあまり気が付きませんが、日本の料理(特に外食)はかなりしょっぱいものが多く、その味に慣れていると台湾の料理は薄味、場合によっては味付けをしていないように感じます。
そのため「台湾は美食の国」のように言われることが多く、見た目の盛り付けも美味しそうな料理が多いですね。
実際に行ってみるまでは日本の中華料理屋さんの味を基準に想像してしまいますが、実際はかなり薄味の料理が多いです。
そのため本当に台湾の料理は日本人の口に合うのか、と言われると疑問です。

折角の旅行なので現地のものを…と思うのは万国共通ですが、「味がしない」「味が薄い」「優しい味」などと書かれているお店の方が実は台湾現地の味であったりします…。
逆に台湾人に限らずですが日本の現地の飲食店で食事を…と思った結果「しょっぱすぎる」という感想になるのを結構目に耳にします。

もちろん個人差がありますし、食べるものにもよりますので何とも言えませんが、観光客向けに味が調整されていても、結局のところ口に合うものを食べた方が楽しいのではないかという気もしますね。
そもそも「美味しい」という言葉をどういう意味で使っているのかにバラツキがありますので、一律に言うことはできない話ですが。

たまたまこのお店を取り上げているブログ(中国語)がありましたので参考にリンクしておきます。

Kao空食客 – 黃龍莊:老字號小籠湯包 高人氣好評價-台北中正紀念堂

お店の場所は以下になります。