昌吉紅燒炖鰻:鰻とは何か、その哲学的な問いの答えは一体??
皆さんも大好きな鰻。
今日本では私たちの子孫がその絶滅の危機に対峙して困難に挑む必要がないよう、国産の鰻を食べ尽くす努力が日々繰り広げられていますが、台湾でも鰻は頻繁ではないにしろ一般的に食べられています。
ここ昌吉紅燒炖鰻は圓山、大橋頭、民權西路、何処の捷運駅で降りてもそれなりに歩く若干不便な場所にあります。
そもそもはYoutubeで見かけたのですが、少し調べてみたところ台北では知る人ぞ知る有名なお店とのことだったので訪ねてみました。
目立たない外見ですが、お昼時を過ぎているのに結構賑わっています。
彼方此方行って思うのは、何処のお店もお昼過ぎに行ってもそこそこ賑わっているのですが、いったいどういうことなのでしょうか…。
調理場のある手前の部屋の他、奥の部屋にも客席があります。
お店に入っても挨拶も案内もなく、注文方法がわからないのでお店の人に聞いてもぶっきらぼうで一言だけ返ってくるので何を言っているのかわかりません。
日本人からするとかなり不愛想という感想を持ちますが、台湾人はそんなものだと考えているようでしばしば経験します。
周りのお客さんを見るとレシートのようなものを持っているので、先に注文する必要があるようです。
そこでお店の人が言っていたのが「收銀台」だったことに気が付きます。
お店の入口に戻り注文カウンター「收銀台」を見ると机の上には「食事中」の看板が立っています…話しかけてはいけないのでしょうか…。
ですが幸いちょうどお昼ご飯を食べ終わったようで無事料理を注文することができました。
紅燒鰻魚、米粉、魚卵とよくある組み合わせを三寶と呼んでいるようです。
看板メニューの紅燒鰻魚は缶詰などでも売られ、冒頭にも書きましたが台湾では一般的に食べられている魚料理です。
ちなみに鰻魚と聞いてウナギ料理と思いがちですが、台湾では日本語でのウナギ、アナゴ、ウツボ、ハモ、それぞれ区別せずに鰻魚と呼ぶそうです。
この論文によると紅燒鰻魚はハモを使うのが一般的とのことなので、ここの鰻魚もハモのことかと思います。
http://210.60.91.2/project/2012/unagi.pdf
すごいですね、大学生の論文でここまで外国語で書けるんですね。
ハモは細かい骨が大量にあるイメージですが、この魚は太い骨も若干入っています。
紅燒鰻魚は大きな切り身が2つ、3つ、豪快に出てきます。
紅燒の調理方法がよくわからないのですが、焼き魚ではなく一度衣をつけて揚げているようで、更にそれを煮詰めたような、蒲焼のようなふっくらした食感は皆無でしっかり硬い食感です。
濃い色ですが鰻魚自体には味付けはほとんどされておらず、スープは當歸の味でしょう、漢方スープといった感じです。
細かい骨はそのまま、大きな骨は食べずに吐き出します。
キャベツが少し入っていますが以外に存在感があります、もう少し多めに入れてくれれば満足度が上がるのですが。
米粉はもやしと人参のシンプルな米粉で、全体的に淡い甘みがあるものの、ふわっと感じる酸味があります。
端の方を食べると味がなかったので、恐らく紅燒鰻魚のタレをかけているのでしょうか。
魚卵は一度揚げられていて外はサクサクした食感があり、中は焼きタラコのようなホロホロと崩れ、口の中に滋味が広がります。
たっぷりのピリ辛大蒜が添えられています。
安いわりに結構量がありますが、ハモかウツボの卵なのでしょうか、あまり想像できません。
もう一品魚卵がありましたがどうやら少し違うようですね、何が違うのでしょうか。
何れにしてもこういう食材は痛風にならないかドキドキしますね、手足の末端までソワソワしたインパルスが走ります。
お店の場所は以下になります。